プロローグ
その人はファミレスで友人の食器に入ってた異物について、クレームをつけずに完食したところで本人でもないのに突然、店側にクレームをつけた人間である
本編
隣人が越してきて整地作業みたいなのを業者が早朝からガガガガしてる
昼過ぎに幼稚園バスを出迎えるために家を出るとうちの駐車場前を丸ふさぎでミキサー車がセメント流し込んでた
幼稚園バスは家の前まで送り届けてくれるのだが、絶対に無理だろな状態
仕方がないのでぎりぎり一人分の隙間から抜け出し表通りまで出迎えに行った
バスの時間があるので子どもを優先したが、あとで軽く文句でも言ってやろうと思っていたら慌てて逃げるようにミキサー車は現場から走り去って行った(その間3分ほど)
逃げやがった、と思った
近所の工事作業は珍しくはないがあそこまで無遠慮にやってくれたことが初めてだったのでその人に成り行きを話した
平日だったが、偶然にもその人は自宅付近で所用を済ませてるとこだった
エピローグ
そのチャイムがなったのは事起こりから1時間後だった
出てみると年配の作業員が開口一番平謝り
作業員の人にはよくあることだが、玄関先を汚さないようにという配慮なのか靴底をつけないようになのだろうけどひざまづいて言うものだからこっちも「いえいえ」とか言ってしまう衝撃度
混乱しつつ対応しながらその人が何かをしたことだけは感じていた
ブロロロ(車の音)
ウィーン(助手席の窓オープン)「すみません、うちの前車とめるときは声かけてください!今いってきてください!妻いるんで今いってきてください!」
ブロロロ(車の音)まだ用事があった
その人は言うだけ言って走り去ったらしい
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